なぜ、犯罪を犯した人への就労支援が必要か
再犯をして刑務所に戻った人の多くが仕事をしていませんでした。
安全、安心な地域社会を実現するには、
犯罪や非行をした人が職に就き、
責任ある社会生活を営むことを支援することが重要です。
検挙者に占める再犯者の割合は上昇しています。
一般刑法犯検挙人員中の再犯者人員・再犯者率の推移
再犯者の人員は引き続き10万人を超える高水準であり、その割合は過去10年で10%上昇しています。
平成22年の刑務所からの釈放者のうち、満期釈放者の48.6%、仮釈放者の28.1%が5年以内に再犯をしています。
有職者に比べ無職者の再犯率が圧倒的に高くなっています。
平成28年中の刑務所からの仮釈放者13,260人のうち、11,080人(83.6%)が無職者です。
しかも、犯罪のうち6割が、再犯者によって繰り返されています。
無職者の再犯率が有職者に比べ高水準
(保護観察中の再犯率 H24~H28)
犯罪の6割が3割の再犯者により行われる
(H19年版 犯罪白書)
犯罪数に占める再犯者の割合
就労を通して再犯に陥ることのない社会づくりが必要です。
犯罪や非行をした人の社会復帰に、生活基盤の確保の支援(就労支援、住居確保支援、継続的な見守り支援)が強く求められています。
これまで、雇用協力事業者(協力雇用主・令和3年2月1日現在、247社)が大きな役割を担ってきました。
しかし、
●一部の事業主の善意に大きく依存しています。
●業種の広がりや、雇用機会が限られています。
このため、
社会全体で犯罪や非行をした人の就労の受け皿を確保することが必要です。
幅広い分野において、就労の受け皿を確保することが必要です。